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06 — Branding

KADO

表参道の生花スタジオのビジュアルアイデンティティ。華道が教える「引くことで生まれる美」を、ブランドの根幹に据えた。

Client

KADO Studio

Year

2022

Role

Brand Design, Art Direction

Tools

Illustrator, Photoshop, InDesign

KADO — 生花スタジオのビジュアルアイデンティティのキービジュアル
Overview

KADO Studio は、伝統的な華道を現代のライフスタイルへ開いていく生花スタジオ。敷居の高さではなく、暮らしの中の静けさとして花を届けたい——その想いに応えるブランドが求められていた。主宰の語る「花は引き算」の哲学に深く共感し、ブランド全体を「不在の美」というコンセプトで統一することを提案した。

デザインの対象は、ロゴからWebサイト、空間サイン、そしてオリジナルの花器まで。花そのものが主役であり続けるために、デザインは一歩も二歩も後ろに退く。その距離感の設計こそが、このプロジェクトの本質だった。

Approach

ロゴは「華」の字を極限まで簡略化した一本の線。一輪挿しの枝のようでもあり、筆の運びのようでもあるこの線は、引き算の果てに残る最後のかたちを象徴している。そしてブランドは色を持たない——黒と生成りの二つだけ。色彩を手放すことで、スタジオに生けられた花の色が、そのままブランドの色になる。

タイポグラフィは繊細な明朝体と大胆な余白の組み合わせ。語るのは文字ではなく、その周囲の沈黙だ。名刺は活版印刷で仕上げ、生成りの紙に沈む一本の線の凹みが、指先にもブランドの哲学を伝える。デジタルからアナログまで、すべての接点で「引くこと」を貫いた。

+250%
Instagram 成長
3
メディア掲載
1
Design Award 受賞
Result

リブランディング後、KADO Studio は ELLE DECOR・BRUTUS・Pen の3誌に掲載され、Instagram のフォロワーは250%成長。ブランドデザインは Design Award を受賞し、「不在の美」というコンセプトがデザインの世界でも評価された。

主宰から贈られた「花を生けるように、余白を生ける」という言葉が、このプロジェクトのすべてを言い表している。足すのではなく、引く。デザイナーの仕事もまた、華道と同じ営みなのだと教えられた仕事だった。

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