音楽ストリーミングサービスのブランドモーション。音は見えない、しかし感じられる。その波動を透明な光の運動に変換し、ブランドのあらゆる接点に脈動を与えた。
数多のストリーミングサービスがひしめく市場で、Pulse が選んだ差別化の軸は「音の可視化」をブランドの柱に据えることだった。再生ボタンを押した瞬間、画面の奥から光の波紋が静かに広がる——その一瞬の体験こそが、Pulse を Pulse たらしめるアイデンティティになる。
プロジェクトでは、アプリ内アニメーション・SNSモーション・ブランドビデオの三領域を、統一された運動言語で設計。どこで出会っても「これは Pulse の動きだ」と認識できる、一貫したモーションアイデンティティを構築した。
運動言語の核に置いたのは同心円モーションシステム。水面に落ちた一滴のように、すべての動きは中心から外へ広がる波紋として設計されている。波紋の周期は楽曲のBPMに連動して脈動し、聴いている音楽そのものがインターフェースの呼吸になる。
周波数帯域ごとの振る舞いも厳密に定義した。低音は大きくゆっくり、高音は小さく速く——物理的な音の性質をそのまま運動の文法に翻訳している。さらにジャンル別のカラーマッピングを重ね、エレクトロニカは冷たい青、ジャズは深い琥珀へと、聴く音楽によって光の色が移ろう仕組みとした。
ローンチ後、ブランドビデオとSNSモーションは累計280万再生を記録し、ブランド認知は45%向上。何より大きな成果は、Pulse が「音が見えるサービス」として独自のポジションを確立したことだ。機能の比較ではなく、体験の記憶で選ばれるブランドになった。
12のモーションアセットは Lottie 化され、デザインシステムの一部としてプロダクトチームに引き継がれている。動きがガイドラインとして生き続けることで、Pulse の脈動はこれからもサービスのあらゆる場所で打ち続ける。