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綴る · 日記 — Writing · Diary

2026年10月30日(金)LOGSTORY · 創作

古い地球儀

LOG

制作日誌

「使う」のツールに、絵やゲームの素材づくりの小さな困り事を楽にする無料ツールを足しました。スプライトシートを分ける「コマドリ」、余白を切ってまとめて縮める「ヌキマ」、画像から配色を取り出す「イロトリ」、タイルの継ぎ目を確かめる「シキツメ」、形式を変える「キリカエ」、連番画像を GIF アニメにする「パラパラ」。一覧は、分類で絞り込んだり探したりできる形にしました。ツールへ

紹介の記事も一本書いています。記事へ

「観る」には公開済みの新作の映像を加え、スマホでは、どのページでも左右のスワイプで前後へ移れるようになりました。

その日に実際にやったこと。

STORY · 創作

創作日記

創作(フィクション)

物置の奥から、古い地球儀が出てきた。

台座は木で、球の表面は日に焼けて、海の青がすっかり灰色がかっている。指で回すと、軸のどこかが小さくきしんだ。子どものころ、机の上に置いていたものだ。

よく見ると、国の形がところどころ今と違う。境目の線が、知っている地図より一本多かったり、少なかったりする。名前の変わった国もある。地球儀は、それを作った年の世界を、そのまま覚えているらしい。

小学生のわたしは、この球を勢いよく回して、目をつぶって指を止める遊びをよくやっていた。指の下にあった国へ、いつか行く。そう決めて、ノートに国の名前を書きためていた。ほとんどは海の真ん中で、たまに砂漠や、名前も読めない島だった。

そのノートは、もうどこにもない。けれど、太平洋のあたりに、鉛筆で小さな丸がひとつ描いてあるのを見つけた。小さな島の横だ。何のための丸だったのか、思い出せない。たぶん、いちばん行きたかった場所なのだろう。

雑巾で埃をぬぐうと、灰色の海が少しだけ青を取り戻した。軸のきしみは、油をさしても直らなかった。

机の端に置いてみると、部屋の景色が少し変わった。世界がひとつ、手の届く場所にある。古い形のままの世界だけれど、回すのに困ることはない。

今夜、久しぶりに目をつぶって回してみた。指が止まったのは、また海の真ん中だった。それでも、なんとなく満足して、鉛筆の丸の隣に、もうひとつ小さな丸を描き足した。

この文章は創作(フィクション)です。登場する出来事や人物は実在のものではありません。

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